「膜厚計」ってご存じでしょうか。字の通り膜の厚みを測定する装置で、JFEエンジニアリング様では品質保証として、製造された直径数メートルもある鉄製の大きなパイプの厚みを測定されています。製品が大きいため、測定ポイントも膨大なのですが、現状では膜厚計で測定したデータを手書きした後、i-Reporterと言うiOSアプリに手入力されています。
そこで、JFEエンジニアリング様の担当の方から、「膜厚計の測定データを直接i-Reporterに取り込む仕組みを開発できないか」と言うご相談を受け、今回の開発に至りました。
膜厚計はBluetoothでiOS端末と接続が可能です。但し皆さんご存じの通り、iOSアプリはサンドボックスに守られているため、測定値をi-Reporterに直接入力することはできません。そこで今回はキーボードエクステンション(キーボードのアプリ)を開発し、キーボードエクステンションを経由してi-Reporterにデータを入力するようにしました。(図)
今まで手書きデータを入力し直していたものが、測定直後にi-Reporterに取り込まれるため、品質保証の工程において作業効率が格段に向上します。しかも、今回のシステムはそれだけではないんです。測定したデータが人の手を介在することなく、システムに直接取り込まれますので、例えば不正行為等、全く行う事が出来なくなるんです。効率化も必要ですが、信頼性向上にもつながっています。
昨今、日本のものづくりにおける信頼性の面で疑問を感じるニュースが取り上げられていますが、IT化することで効率面だけではなく信頼性も向上することを今回の開発を通して改めて認識することができました。
そこには、日本のものづくりの現場を支える厳しい目を持ったJFEエンジニアリング鶴見製作所の社員の皆さんがいらっしゃいました。
そこには、日本のものづくりの現場を支える厳しい目を持ったJFEエンジニアリング鶴見製作所の社員の皆さんがいらっしゃいました。
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